既に燃料電池車によるレースは企画されている
シリーズを立ち上げたのはドイツのHWA
HYRAZE LEAGUEというもので、「HYRAZE」は、HYDROGEN(ハイドロジェン=水素)とRACING(レーシング)、ZERO EMISSION(ゼロエミッション)を組み合わせた造語です。そのネーミングが示すように、競技車両は燃料電池車。
車載タンクに搭載する水素を空気中の酸素と反応させて発電し、その電気でモーターを駆動。4輪にそれぞれモーターを備え、最高出力は800hp以上を想定。トップスピードは250km/h以上で、0-100km/h加速を3秒以下。
HWAについて解説
HWAはAMGの創設者のひとりであるハンス・ヴェルナー・アウフレヒト(Hans Werner Aufrecht)が1998年に立ち上げた、レースとハイパフォーマンスカーを扱うエンジニアリング会社。2018年まではDTMに参戦し、2019-2020年のシーズン6からは、フォーミュラEに参戦するメルセデス・ベンツのチーム運営を担当。2021年からの開始を予定するエクストリームEへの参戦も表明しています。
個人的にはフォーミュラマシンで開催して欲しい
HYRAZE LEAGUEはGTタイプのマシンでのレースですが、どうせならF-1やフォーミュラEのようなタイプのボディをしようして開催して欲しいと考えています。僕はフォーミュラタイプの車両よりもGT車両の方が好きですが、どうせやるのであれば、現在のF1にとって代わるものとして開催して欲しいです。
それは日本のメーカーが進めている燃料電池車の市民権を世界的に得られるように。つまり、EVよりもFCVが主流となれれば技術力があるメーカーがきちんとした自動車を製造してくれると考えるから。EVは内燃機関を有しないため、既存の自動車メーカーほど技術力が無くても製造できるといわれていますが、それでは自動車らしさとは何なのかと考えることがあり、これは全くの僕の主観というところですが、やはり技術力の高いメーカーが残ってほしいと思うからです。
電気と水素はどちらが環境にやさしいのか
電動化は何のため?
環境を考えてのEV移行であるべきなので、結局のところEV用の電力とFCV用の水素はどちらが環境に負荷が無く作れるのかというところで議論されなければならないと思います。現在のEV化の流れは、VWのディーゼルゲート事件に端を発したものだと感じており、ディーゼルエンジンをモノにできなかったメーカーがそこから目をそらせるためにEV移行を加速させている感があるように(個人的に)思います。
トヨタMiraiはハイブリッド車
誤解のある書き方ですが、燃料電池とバッテリーによるハイブリッド自動車という事です。エンジンを搭載しているわけではありません。エンジンの代わりに燃料電池を消費して駆動力としてしようして、さらにバッテリーにもエネルギーを貯められるシステムという事です。以前はFCHVという表記をよく見ましたが、最近はハイブリッド=エンジンとバッテリーを組み合わせた自動車というイメージが強くなっており、現在は一般的に燃料電池車両をFCVと呼ぶようになっています。トヨタのMiraiはちょっと凄いんですよと言いたかっただけです。
EVよりも求められる技術は高い
当然ですがFCHVはEVよりも高い技術力が求められ、日本の様な住宅事情を考えるとEVよりも使い勝手が格段に上なはずです。燃料のほとんどを輸入に頼らざるを得ない日本だからこそ、FCHVの様な自動車をエンジン自動車の後継にしなければ日常の移動手段として使用する事が難しいと考えるからこそ燃料電池自動車のレースを行って、その技術をフードバックして欲しいと個人的に思っています。