新型オデッセイに試乗してきました。
僕が試乗したのは一番下のグレード、FFのアブソルート。
エントリーグレードとはいってもそもそもがアブソルートなので、今まであったエントリークラスは存在しません。そういった意味では、必要最低限の装備はナビとETCを付ければ特に必要はないといったところ。
さて、ここからはあくまでも個人的主観という事になります。
まずはオデッセイの外観の印象から。最近のミニバンらしく張り出しの強いデザインとなっております。それでも、アルファードやヴェルファイアの様な極端にアクの強いデザインではないので、おおむね好印象です。ライバルはどちらかというとノアやヴォクシーあたりでしょうね。外観もそれらと同様の押し出しといったところ。最近のホンダ車同様、フロントにメッキパーツを多用していますが、それほど安っぽい印象ではないと感じました。因みにフロントフェイスはオプションの設定があり、変更することが可能ですが、僕はノーマルの方が好みです。
続いてインテリアの印象。こちらは残念ながらというか、価格相応というか、とくに評価すべき個所はないと感じました。ATシフトについても従来型のバーにグリップの付いたタイプ。そして、パーキングブレーキについても電子式ではなく、足踏み式。しかし、このオデッセイにはCVTながらパドルシフトが装備されているといったところが僕にとっては好印象。スポーツ性を売りにしてきたオデッセイの名残なのかもしれません。ホンダの安全装備のホンダセンシングについては、特に不満がありませんね。革シート装着モデルの試乗車ではなかったのがちょっと残念。革シートの質感を確かめてみたかった気がします。良くも悪くも、フリードの上位版と言った印象です。
使用感ですが、僕の試乗した7人乗りのタイプは、後部座席というか真ん中のシートの使い勝手がよさそうといった感じで、後ろに乗って移動したら良いだろうなと思わせる作りになっていました。スライドドアもこういった車には必須だと思うので、個人的には好印象。また、3列シートだと、一番後ろの席を使わない機会が多いのですが、跳ね上げるタイプではなく、床下に収まってフラットになるので、かなり使い勝手が良い作りになっています。実用性を考慮するとかなり良い出来なのではないかと感じました。
さて、実際に走行した感じです。2.4リッターのエンジンながら最高出力は175psと若干低い数字となっております。そこそこの重量があるため、加速力に不満が残りますが、街乗りの身での使用については、特に不満はないと感じます。CVTなので、それなりの癖はあります。僕のようなタイプの人の方が少数派なのでしょうが、通常のATのほうがオデッセイには合うのではないかと感じます。足回りについてはやはりちょっと緩い感じ。フリードよりはマシかなと感じましたが、もう少し揺れの少ないセッティングの方が好みです。後部座席に座った感じがわからないので何とも言えませんが、後部座席の乗り心地についても気になりました。信号の多い通りと、車の多い国道での試乗だったので、きついカーブを走行していませんので何とも言えませんが、ロール自体は問題なく、サスペンションについてどうのというわけではなく、あくまでも乗り味のセッティングだと思いますが、もう少し揺れが抑えられていればと感じました。
総合すると、特筆して良いところも悪いところもありませんが、ミニバンはトヨタ1強だと感じる時代に、どこまで台数を伸ばせるか気になるところではあります。
オデッセイには一定数のファンがいるので、ある程度の販売台数は期待できると思われます。すっかり軽自動車メーカーのイメージが付いてしまったホンダですが、頑張ってほしいところです。