ナローボディの993と最新のコンポーネントの融合
ポルシェ993は、911シリーズの4代目にあたるモデル。最後の空冷ポルシェとなるこの993シリーズは今でも色褪せない人気の1台となっています。
ポールスティーブンスオートアートの最新作である993Rと称されるこのモデルですが、全ての領域で25パーセントの性能アップを求める顧客からの要望により作成が開始されたとの事です。
完成には5年を要した意欲作
5年前ということを考えると、その間に世界的規模で様々な変化がありました。コロナウィルスの影響もあり、プロジェクト自体も順調ではなかったかもしれません。
さて、この993Rには純正のコンポーネントとポールスティーブンス氏のデザインパーツが使用されています。オリジナルの993よりも軽量でもちろん性能も向上しています。
もともと3.6リッターの水平対向6気筒エンジンの排気量は3.8リッターへと拡大されています。それにより、最高出力は元々の272馬力(202kW)から330馬力(246kW)へと大幅に引き上げられています。これに6速トランスミッションが接続され、そのパワーが路面へと伝えられます。
インテリアにおいては、ロールケージが取り付けられカーボンファイバー製レカロシートが装着され、走行に必須装備とならない不要な物は取り外され、軽量化が施されています。
少ないほど豊かである
993Rには複合素材も採用されており、車両重量の削減に貢献しています。ベースとなるノーマルの993ポルシェが1,379kgであるのに対し、今回仕上げられた車両は1,200kgとなっています。