エイプリルフールのネタというだけでは済まされない
フォルクスワーゲンアメリカ（Voltswagen of America）がvolkswagenをvoltswagenへと社名を変更するというデマが、まるで事実のように拡散されたことが問題となっているようです。この発言の影響で、フォルクスワーゲンの株価は一時5％ほど上昇したという事です。
フォルクスワーゲンの主張は、注目を集めるのは単なるマーケティング戦術だったという事ですが、これが株価の操作に関する規定に違反するのではないかと危惧する声もあるようです。もし、そのようなことになってしまえば、ディーゼルゲート事件の問題から完全に回復していないアメリカ市場において、EVブランドの確立として注目を集めるために取った自らの行動が、またフォルクスワーゲン自身の信頼を失ってしまう可能性があります。
中にはエイプリルフールネタではないと主張したサイトも
この時期なので、エイプリルフールのネタだと考えるのが一般的なのですが、なぜこのようになったのでしょうか。
これは、報道機関に対して、北米のプレスサイトでのリリースを通知や説明なしに削除したからと言われています。ある報道機関では、最初のリークの確認だけでなく、フォルクスワーゲンが記者に対して社名の変更を電子メールで送信するところまで実施していたという事を確認していると語っているようです。このような状況であったため、複数の報道機関が「フォルクスワーゲンは私たちに嘘をついたと」報告しています。
これらの流れを見るに、フォルクスワーゲンが報道機関に対し、社名の変更を行ったと報告し、報道機関はそれを事実として報道したが、その後、それを冗談だったとフォルクスワーゲン側が報道機関に説明せずにサイトから削除し、冗談だったと後で発言したため、正確な情報が伝わらなかったからなのだと思います。
情報が多い時代だからこそ記事にするときには気を付けたい
だれもが嘘を嘘だとわからずに発信してしまう可能性があり、それは僕にも同様の可能性があるという事になります。特に、今回のようなケースでは、報道機関でさえもフォルクスワーゲンから嘘をつかれたという状況だとも報じられており、十分に気を付けなければならないと、改めて感じています。
それでも、自動車業界のエイプリルフールネタはとても面白いものが多いので、個人的には、情勢に影響を与えない程度に、続けてもらいたいと思います。
Source:Carscoops
