バイクで有名なKTMが、4輪のX-BOWを販売しているのは、車好きには割と広く知られているのではないかと思われます。
このX-BOWのGTXなるモデルが発表されました。
KTM が2008年から販売している『X-BOW』 (クロスボウ)のノウハウをベースに、フルカーボン製ボディを採用したレーシングカーです。
エンジンはアウディ製の2.5リットル直5ターボ
高いパフォーマンスを実現するために、重量わずか1048kgのKTM X-BOW GTXのミッドシップには、アウディ製の直噴2.5リットル直列5気筒ガソリンターボ『TFSI』エンジンを搭載。この『TFSI』エンジンには、空冷式インタークーラーが備わっており、噴射バルブ、ウェイストゲート、吸気システム、排気システム、ソフトウェアはそのまま使用できるとのこと。
最大出力は530hp、パワーウェイトレシオは1.98となり、最大トルクは66.3kgmを発生します。このエンジンに組み合わせられるトランスミッションは、ホリンジャー製の6速シーケンシャル。
キャビンはキャノピー方式
KTM X-BOW GTXには、従来型のサイドミラーに代わりに、デジタルミラーを採用。車両の左右にカメラにより、コックピットスクリーンに映し出します。
キャビンはキャノピー方式で開き、室内には、FIAの基準に沿って新設計された「GTロールケージ」を装着。シートは、レカロと共同開発されたカーボンケブラー製のコンペティションシートで、ロールケージやカーボン製モノコックとの組み合わせにより、非常に高い安全基準を確立する様です。
また、サーキットユースの車両に相応しい「Krontec」製エアジャッキシステムを標準装備しています。これによりサーキットでのタイヤ交換やメンテナンスサービス等を容易に行う事ができます。
トラクションコントロールシステムを装備
トラクションコントロールとレーシングABSは、手動で設定でき、トラクションコントロールは8段階の調整が可能。レーシングABSは、サーキットの状況に合わせて10段階に調整可能となっています。また、コーナーリング時のアンダーステア及びオーバーステア特性は、ドライバーの好みにセッティングが可能で、トラクションコントロールとレーシングABSのセレクターレバーはステアリングホイールから操作できるため、こちらもいかにもサーキットユースの車両らしいと言える装備となっていますね。
このハイパワーを受け止めるブレーキキャリパーは、長距離レースでの使用を想定して設計されており、フロントには、378mm径のディスクに6ポッド、リアには355mm径のディスクに4ポッドのブレーキシステムが装着されています。