Mmarmaladesky’s diary

マーマレードスカイ 車の記事を中心に書いています

ホンダS660試乗

f:id:JakeKizuki:20161231191205j:plain

軽自動車の試乗というのは初めてでしたが、かなり気になっていた1台なので思い切って試乗することにしました。
賛否両論あるS660ですが、良い車か悪い車化は別として、楽しい車には違いないのではないかと思いました。
軽自動車の自主規制である64馬力の範囲で製造された車なので、パワー不足というのは仕方がないことでしょうが、乗っていてきちんと楽しさを感じることができました。
僕が試乗したのは6MTの『α』というスペックです。
幸いにも、営業の方の同乗無しで試乗することができました。車重が軽いスポーツカーなので、同乗者の有り無しによって大きく体感が違ってくるので、これはとても有難かったですね。
シートに座ると、かなり低い位置にシートが有ることに否応なしにスポーツ走行への雰囲気が出ます。軽自動車なので当然パッセンジャーシートとの間隔が狭いのが余計に雰囲気を高めています。ミッドシップエンジンと言う事で、シートのリクライニング等の関係でポジションを調整するのがちょっと大変でしたが、一度調整してしまえば特に問題はありませんでした。シフトノブのポジションも丁度良く、ペダルの配置もヒールアンドトゥをするのになんら問題はありません。ただし、ミッドシップスポーツカーなのに吊り下げ式アクセルペダルというのがちょっと残念な気はしましたが、それは仕方のないことだと思いました。基本的にスポーツカーなので、操作するボタン類は少なかったのですが、モードチェンジの切り替えボタ
ンがあり、スポーツモードへとメーターパネルの照明とディスプレー表示一部を切り替えできるようになっていました。スポーツモードにするとブースと計が表示されるようになっています。
内装については、ステアリングホイールの一部がカーボンのようになっていますが、カタログを見るとカーボン調と表示されていました。しかし、これ、クリーアー塗装がきちんと施されており、結構きちんとしたカーボン調でした。(日産GT-R(MY2017)のシフトまわりのセンターコンソールについてもカーボン調となっているのですが、S660くらいのクオリティーは必要だったと思います。)
その他の内装については、運転席と助手席のパワーウインドウのスイッチの他にもうひとつスイッチがあり、これは後ろのガラススクリーンを開閉できるスイッチとなっていて、両側のパワーウインドウと同様、車のスイッチがONになっていれば走行中でもいつでも開閉できるようになっていました。
このリアスクリーンを開けて走行すると、運転中もエンジン音が良く聞こえてきます。とは言っても660ccのエンジン音なので、全然官能的ではありません。それでも、ブローオフバルブの(ウエイストゲートの開く)音が気持ちよく聞こえてくるので、スポーツ走行の雰囲気を高めてくれます。
これだけ雰囲気作りが上手なので、余計にがっかりしてしまうのはそのエンジンがあまり気持ちよく上の方まで回ってくれないと言う事。これは結構な方の試乗の記事にも書かれているみたいです。軽い車重とダウンサイジングターボのおかげで、下からのトルクは十分なのですが、やはり回していくと5,500回転位で伸びなくなってしまいます。これは、5,500回転あたりで最高出力に達するようにセッティングしてあるので、仕方がないのかもしれませんが、もう少し回ってほしいというのが本音です。それでもマニュアルトランスミッション搭載車両であれば気持ち良いシフトチェンジの感覚が味わえます。また、ブレーキフィールは抜群で、軽さは正義と思わせてくれる車両です。
対して、加速スピードですが、パワーがあまり無いのである速度まで達する時間が長くかかるということが出てきます。それが、非力なバイクに乗った時のような感覚と同じで、ちょっと怖いと感じることもありました。軽自動車なので仕方ないといってしまえばそれまでかもしれません。また、フル加速したときに、出すピードはたいした事がなくても、ちょっとボディー剛性が足りないかもと思う瞬間がありました。しかし、オープンカーであることを考えれば十分な剛性なのかもしれません。
コーナリングについても賛否両論あるようで、電子デバイスの介入について多くの方が意見をしているようですが、僕は、これはこれでありなのではないかと思っています。
長所も短所もあるS660ですが、それでいて刺激的な走りもある程度できるので、必要にして十分野ではないかと思います。
この車は何となくバイクなどの基本的に一人用の乗り物の延長線上にある車両と考えると、より満足に思える乗り物ではないかと考えます。
□乗車定員    2人
□ボディタイプ    2ドア オープン
□エンジン    S07A型 660cc 直3 DOHC
□駆動方式    MR
□最高出力    47kW(64PS)/6,000rpm
□最大トルク    104N・m(10.6kg・m)/2,600rpm
□変速機    6速MT / CVT
□サスペンション    マクファーソン式(前・後共)
□全長    3,395mm
□全幅    1,475mm
□全高    1,180mm
ホイールベース    2,285mm
□車両重量    830-850kg